インタラクション2010
2009.09.08. ウェブサイト開設しました.

コンピュータシステムは,与えられた命令に対してバッチ処理を実行し結果を返すブラックボックスから,人間がおこなう行為に対してリアルタイムで計算結果を表示したり,人間が外在化表現をおこなったり,また人間同士のやりとりを媒介したりするメディアとして発展してきました.このような,人間と深く関わる情報技術に係る諸問題を解決するためには,人間とシステムとの間のインタラクション,また人間同士のインタラクションという観点から,問題に対峙する必要があります.

1997年以来毎年開催されているシンポジウム「インタラクション」は,ユーザインタフェース,CSCW,可視化,入出力デバイス,仮想/拡張現実,ユビキタスコンピューティング,ソフトウェア工学といった計算機科学,さらには認知科学,社会科学,文化人類学,メディア論,芸術といった人文科学の,研究者および実務者が一堂に会し,インタラクションに関わる最新の技術や情報を交換し議論する場を提供してきました.昨年度のインタラクション2009においては600名超の参加者がありました.インタラクションに関する研究の重要性および成果へのニーズは引き続き増加の途にあると言えます.

「インタラクション2010」は,人と人,人と機械との間のインタラクションに関わる,理論,モデル,技術,応用,評価手法に関する研究を募集します.会議はキーノート,および厳正なる査読を経て選ばれる一般論文講演とインタラクティブ発表から構成されます.

インタラクションに関する研究分野は進歩が早く,迅速な研究成果公開の機会を提供することが特に重要です.このことから,本シンポジウムでは新規性,有用性,信頼性を厳正に審査する一般講演(ロングペーパー)に加え,特に新規性を重要視する一般講演(ショートペーパー)についても積極的に募集致します.インタラクティブ発表は,発表者と参加者との双方向的なコミュニケーションを可能とする発表形態です.実システムのデモを中心としたインタラクティブ発表(デモ部門)と,人文科学的検討考察・理論や哲学的議論・実世界インタラクションの評価分析等,実システムのデモを伴わないインタラクティブ発表(議論部門)に分けて発表を募集します.

プログラム委員会によって推薦された優秀な発表論文には賞の授与および論文誌への推薦をおこないます.また同じくプログラム委員会によって優秀と認められたインタラクティブ発表にも賞を授与します.

● 開催概要

インタラクション 2010
 日時: 2010年3月1日(月), 2日(火)
 場所: 学術総合センター/一橋記念講堂
 http://www.interaction-ipsj.org/


● 主催
情報処理学会ヒューマンコンピュータインタラクション研究会(HCI)  sighci

情報処理学会グループウェアとネットワークサービス研究会(GN)

情報処理学会ユビキタスコンピューティングシステム研究会(UBI)  sigubi

● 対象分野
 人と人工物,および人工物を介した人と人のインタラクションに関する研究成果一般

  ・インタラクション基礎(哲学,人文科学的検討考察,実世界インタラクション分析等)
  ・インタラクティブシステム基礎(理論,デザイン,モデル,構成,分析評価技法等)
  ・インタラクティブメディア(デザイン,アート等)
  ・インタラクションの要素技術(マルチモーダル,言語,感性情報,グラフィクス,アニメーション,エージェント,バリアフリー等)
  ・インタラクティブなハードウェア(ウェアラブルコンピュータ,モバイルコンピュータ,ロボット,入出力デバイス等)
  ・マルチユーザインタラクション(グループウェア,CSCW,Web,組織知,コミュニティコンピューティング等)
  ・インタラクティブシステムの応用(教育,福祉,エンタテインメント,ユビキタス,創造性,電子商取引,ヘルプデスク等)

● 発表・投稿形式
インタラクション2010では,インタラクションに関する他で未発表の研究成果を広く募集します.国内外のジャーナルおよび国内査読付学会にて発表された,あるいは投稿中のものは既発表と見なしますが,既発表論文と内容上の差分が明確に認められるものについては投稿を歓迎します.国際査読付学会にて発表された,あるいは投稿中のものは上記の限りではありません.

一般講演(ロングペーパー)
 新規性、有用性、信頼性等に優れた研究発表を歓迎致します.希望すればインタラクティブ発表と同様にデモも可能です.
  - 投稿締切2009年11月予定
  - 採否通知2009年12月予定
  - 投稿内容論文本体(A4版,2段組,8ページ以下)
  + 展示概要・機材調査表(デモ希望の場合)

一般講演(ショートペーパー)
 信頼性等は未定な部分があるものの,新規性,革新性の高い研究発表を歓迎します.希望すればインタラクティブ発表と同様にデモも可能です.
  - 投稿締切2009年11月予定
  - 採否通知2009年12月予定
  - 投稿内容論文本体(A4版,2段組,4ページ以下)
  + 展示概要・機材調査表(デモ希望の場合)

インタラクティブ発表(デモ部門)
 研究として優れ,且つ効果的なデモンストレーションが可能な研究発表を歓迎します.査読の評価によりスペース等,発表条件に制約が課される可能性があります.
  - 投稿締切2009年11月予定
  - 採否通知2009年12月予定
  - 投稿内容論文本体(A4版,2段組,4ページ以下)
  - 展示概要
  + 機材調査表

インタラクティブ発表(議論部門)
 研究として優れ,且つ、対話形式にて効果的な発表が可能な研究発表を歓迎します.査読時にデモントレーションの有用性は評価しませんので,体験型デモを伴わない研究発表を歓迎します.査読の評価によりスペース等,発表条件に制約が課される可能性があります.
 - 投稿締切2009年11月予定
 - 採否通知2009年12月予定
 - 投稿内容論文本体(A4版,2段組,4ページ以下)

 ※ 詳細および最新情報は公式サイト(http://www.interaction-ipsj.org/)をご参照ください.
 ※ 会場内が撮影されて公式サイトおよび実行委員会が認めたサイトや出版物に掲載される可能性があります.

● 組織委員会
  大会委員長 西本一志(北陸先端大)
  プログラム委員長 戸田真志(はこだて未来大)
  プログラム副委員長 市村 哲(東京工科大)
  プログラム副委員長 迎山和司(はこだて未来大)
  プログラム副委員長 加藤博一(奈良先端大)