情報処理学会 インタラクション2021

文献情報

タイトル
ユマニチュードによる立ち上がり動作介助の理解に向けた接触・近接インタラクション計測システムの開発
著者
  • 住岡 英信(ATR)
  • 安 琪(九大)
  • 倉爪 亮(九大)
  • 塩見 昌裕(ATR)
アブストラクト
説明画像

ユマニチュードに基づく認知症ケアにおいて,立たせる技術は重要な要素である.被介護者を立たせる際,通常の介護では腰や腕を掴み,上に引っ張るが,ユマニチュードでは,介護者と被介護者の胸を密着させ,両者の足を結ぶ多角形内に重心を移動させて,立ち上がりを介助する.この際,立ち上がるに従い胸や腹間の距離が近づくように引き上げるのがコツであり,体の密着度や距離を計測することで正しい動作かを評価できる.しかし,両者の距離が近いためオクルージョンが発生しやすく,既存の画像による姿勢推定では,これらの情報を計測することが困難であった.そこで本研究では,ユマニチュードの技術に基づく立ち上がり介助動作訓練システムの実現を目指し,簡単に装着できる服型の近接・接触センサを開発した.これにより,立ち上がり動作を介助する際の介護者と被介護者両者の体の密着度や距離の計測が可能となる.本提案システムは,動作の良し悪しを実時間で評価し,学習者へ提示することを可能にするため,習得が難しいといわれるユマニチュードの訓練支援システムの実現につながる.

雑誌名
インタラクション2022論文集
© 情報処理学会 2022
論文ID
1D09
ページ
168-170
発行日
2022年2月21日
発行所
発行人 一般社団法人 情報処理学会
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