情報処理学会 インタラクション2025

本研究では，音声インタラクション技術と AR（拡張現実）を組み合わせた新しい発声トレーニングシステム「こえ射的」を提案する．本システムは，ユーザーの声を仮想弾として活用し，AR 空間内で景品を狙う射的ゲームの形式をとる．特に，高齢者の健康維持や吃音・社交不安症を抱える人々の発話支援を目的とし，発声行為を「義務」や「治療」ではなく「遊び」として促進することを目指している．実験では，システムの楽しさやリピート性が高く評価された一方で，リアリティの不足や音声認識のタイムラグが課題として挙げられた．