情報処理学会 インタラクション2023

文献情報

タイトル
空手の予備動作を小さくするための慣性センサを用いた練習支援システム
著者
  • 金 宏潤(神戸大)
  • 土田 修平(神戸大)
  • 寺田 努(神戸大)
  • 塚本 昌彦(神戸大)
アブストラクト
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空手の組手は,2人の選手が対戦する競技形式の一つである.組手においては,突きや蹴りの直前に,腕や足を引く,肩を下げるなどの予備動作が存在する.予備動作があると相手に攻撃のタイミングを知られてしまうため,組手の上達においては,この予備動作を抑えることが重要となる.しかし,初心者や中級者にとって自分自身の予備動作を正確に把握し,練習で予備動作を抑えるよう改善することは困難である.そこで本研究では,加速度データを活用し,初心者が自身の予備動作を直観的に把握できる練習支援システムの構築を目指す.あらかじめ予備動作が含まれていないデータセットを準備し,入力されたデータとのDTW距離を基にした独自の計算方法で類似度を計測することで予備動作の有無を推定する新しいマッチング手法を提案し,評価を行った結果86%の精度で推定できることがわかった.さらに,提案手法を活用した練習支援システムを開発し,予備動作を小さくするための練習をどれほど支援する効果があるのかを評価する実験を行った.実験の結果,提案システムを用いた単発的な練習では予備動作を小さくする効果は見られなかったが,ユーザが自身の予備動作を直観的に把握するのを支援する効果があることがわかった.

雑誌名
インタラクション2023論文集
© 情報処理学会 2023
論文ID
1B-39
ページ
291-292
発行日
2023年3月1日
発行所
発行人 一般社団法人 情報処理学会
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