情報処理学会 インタラクション2024

本研究では，料理中の板前の視線と，その一人称視点を追体験した際の視線を比較することで，料理経験や知識が視聴時の視線行動にどのような影響を与えるかを探究する．これまでの視線行動研究では，一人称視点の追体験における視線に注目した研究は限られていた．本研究では，プロの板前による料理プロセスの一人称映像を用いて，視聴者がその体験をどのように視覚的に追体験するかを分析する．この分析により，料理に対する経験や知識が，映像視聴時の視線のパターンにどのような影響を及ぼすかを明らかにする．本研究を通して，視線行動から視聴者の料理スキルや知識を推定できれば，個別化された料理支援教材やカスタマイズされたレシピの提供が可能となり，食文化への新たな貢献が期待できる．