情報処理学会 インタラクション2024

音楽ライブにおいて照明演出を行うためには，事前に設定したシーンを読み取りタイミングに合わせて変更する方法が最も一般的に用いられている．しかし，このシステムでは曲中のアドリブに対応することが難しく，またシーンの設定にも時間がかかるという問題が生じている．この問題を解決するため，本研究では奏者が演奏をしながら照明を操作することが可能なシステムと，ドラムの音に同期してインタラクティブに照明が変化するシステムを開発した．これにより演奏者は自在に照明を操作でき，曲中のアドリブにも柔軟に対応できるようになる．実際のライブでこのシステムを使用した結果，多くの参加者から好意的な意見が寄せられ，実用性が確認された．既存の照明制御システムにはない新たな表現手段を提案する．