情報処理学会 インタラクション2025

文献情報

タイトル
デジタルツインを用いた自己効力感向上システムの検証
著者
  • 丸山 葉(日大)
  • 大西 俊輝(日大)
  • 大串 旭(日大)
  • 石井 亮(NTT人間情報研)
  • 宮田 章裕(日大)
アブストラクト
説明画像

教育,心理,医療の分野では,自分が肯定的な行動をしている映像を見て社会的スキルや運動スキルの向上を目指すビデオセルフモデリングが用いられている.しかし,従来のビデオセルフモデリングでは,自身が理想に近い振舞いをしている様子の映像記録を準備する必要があり,この準備が手間であるという問題や,そもそも理想に近い振舞いができないという問題がある.この問題の解決を狙い,AI などの情報技術を駆使して,自身が理想的な振舞いを行う映像を生成する取り組みが行われてきた.ただし,心理的なプレッシャーがかかる状況におけるパフォーマンスや自己効力感に与える影響は明らかにされていない.この状況に鑑みて,本研究では,生成された映像を用いるビデオセルフモデリングが,心理的なプレッシャーがかかる状況におけるパフォーマンスや自己効力感の向上に寄与するか明らかにすることを目指す.本稿では,12 名を対象として,自身のデジタルツイン(分身)が理想的な振舞いを行う映像を見てからダーツの投擲を行う実験を行い,パフォーマンスや自己効力感の観点から効果測定を行った.その結果,自身と同じ動きをするデジタルツインがダーツ盤の中央(ブル)にダーツを当てる様子を見ることで,自身がブルにダーツを当てるイメージを掴みやすくなり自己効力感が向上する可能性が示唆された.

雑誌名
インタラクション2025論文集
© 2025 情報処理学会
論文ID
1A-02
ページ
228-233
発行日
2025年2月23日
発行所
発行人 一般社団法人 情報処理学会
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