情報処理学会 インタラクション2025

文献情報

タイトル
SyncSight: 空間情報把握支援のための2D地図と3D都市モデルの組み合わせ表示
著者
  • 早川 達也(名大)
  • 石黒 祥生(東大)
  • 大谷 健登(名大)
  • 西野 隆典(名城大)
  • 武田 一哉(名大)
アブストラクト
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本研究は,2D の地図と都市モデルによる 3D 表示を組み合わせる新たな可視化システムを提案し, ユーザの空間情報の把握支援に貢献することを目的とする.空間情報の 2D 可視化は位置関係の把握に優 れており,3D 可視化は立体的構造を表現することができる.そのため,2D 表示で位置を確認しながら 3D 表示で詳細を把握する必要がある場面では 2D と 3D を同時に提示するための可視化技術が必要であ る.本研究では,複数の表示形式のための可視化技術の中で,Focus+Context 手法に注目し,2D と 3D の地理情報をそれぞれの位置関係を保ったまま表示するシステムを開発した.真上から表示する 2D と斜 め上から表示する 3D の境界で発生する視覚的な歪みの問題を解決するため,立体視ディスプレイと平面 ディスプレイの二つを使用し,2D 地図上の一部の領域が立体視できる構成を実現した.提案システムの評 価として,ドローン経路設計タスクを設定し,タスク完了時間と経路長について,2D と 3D の同じ領域を 左右に配置する並列表示システムと比較する実験を行った.その結果,提案システムは,3D 空間の位置関 係の把握をサポートし,また,3D 空間を局所的に表示することで手前の立体物によるオクルージョンの影 響を低減させ,地図の回転操作を減らせることがわかった.

雑誌名
インタラクション2025論文集
© 2025 情報処理学会
論文ID
INT25019
ページ
167-176
発行日
2025年2月23日
発行所
発行人 一般社団法人 情報処理学会
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