情報処理学会 インタラクション2026

文献情報

タイトル
VTuberの「配信空間」は現実か?メタバース的空間認識
著者
  • 矢部 可菜(情報経営イノベーション専門職大学)
  • 椚田 尚亨(情報経営イノベーション専門職大学)
アブストラクト
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本研究は,VTuberの配信空間が視聴者に与える心理的リアリティ(居場所感,没入感)のメカニズムを,空間演出の違いから実証的に解明することを目的とするものである.特に,視聴者がVTuber配信を従来の映像コンテンツの延長としてではなく,「仮想的な居場所」として認識している可能性,さらにその認識が背景・BGM・アバターの動きといった空間演出要素によって左右されるという仮説を設定した.VTuber視聴者52名を対象とした調査の結果,配信空間の認識は主に「現実の延長」であったが,「仮想的な居場所」 として捉える層も存在した.リアリティの構築においては,背景よりも配信者自身のパーソナリティ・プレゼンスが最も重要とされた.視聴実験の結果,部屋型演出は最高の安心感を提供して「居場所」の機能を担った一方,ゲーム世界型演出は最高の没入感を提供し「仮想世界」としての機能が優位であった.これにより,VTuberの配信空間は,親密なコミュニケーションを基盤に,演出に応じて「共有空間」と「逃避空間」という二種の異なる仮想的居場所を提供していると結論づける.

雑誌名
インタラクション2026論文集
© 情報処理学会 2026
論文ID
1P70
ページ
436-439
発行日
2026年2月20日
発行所
発行人 一般社団法人 情報処理学会
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