情報処理学会 インタラクション2026

文献情報

タイトル
嗅覚刺激による気分転換が視覚的コメディ評価に及ぼす影響
著者
  • 山下 美奈(大阪芸術大学)
  • 萩田 紀博(大阪芸術大学)
アブストラクト
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嗅覚刺激は情動や覚醒に影響し得る一方で,その変化が視覚コンテンツの評価にどのように波及するかは,対象や提示条件によって結果が左右されやすく,検証が限定的である.本研究では,嗅覚刺激による短時間の気分転換が,無音コメディ動画の面白さ評定に与える影響を検討する.参加者はベースライン(無臭)で気分および動画評価を行った後,真正ラベンダー,ベルガモット,ペパーミントのいずれかの匂い刺激を短時間提示し,匂い評価および気分評価を回答する.その後,匂い刺激を取り除いた無臭環境で別の無音コメディ動画を視聴し,面白さ等を評定する.匂い条件を反復する被験者内計画により,匂いによる気分変化と無音コメディ評価の関係を分析し,嗅覚による気分転換を用いたユーモア体験支援の環境設計を検討する.予備実験の結果は,ペパーミント提示後に覚醒度と高活性ポジティブが上昇し,無音コメディの面白さ・集中・理解が相対的に高い傾向がみられた.ベルガモットでも高活性ポジティブの上昇と不安・緊張の低下が観察された一方,真正ラベンダーでは高活性ポジティブの上昇がみられず,動画視聴時の集中が低下し,面白さ評価も低くなる傾向がみられた.これらは,コメディ受容には「低覚醒のリラックス」よりも「高覚醒で快の活性化」に近い状態が寄与する可能性,および香りの嗜好(不快・好み)が注意・没入を介して評価に影響し得る可能性を示唆する.

雑誌名
インタラクション2026論文集
© 情報処理学会 2026
論文ID
1P92
ページ
520-525
発行日
2026年2月20日
発行所
発行人 一般社団法人 情報処理学会
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