情報処理学会 インタラクション2026

文献情報

タイトル
加速錯覚:身体支持感覚の消失が主観的速度知覚に及ぼす影響
著者
  • 段 天洋(立命館大学)
  • 任 靖昕(立命館大学)
  • 安藤 潤人(立命館大学)
  • 野間 春生(立命館大学)
アブストラクト
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本研究では, 先行研究の「不安定ブランコ現象」から, 身体支持感覚の変化がベクション強度, 特に視覚的光流の主観的速度知覚に及ぼす影響を, VRとスクリーン環境下で定量的に検証した. 予備実験では, ブランコ着座者が足を上げた瞬間に, 光環映像の速度が主観的に速く感じられる錯覚現象が発見した. 実験の結果, VRおよびスクリーン環境の両方で, 足を上げた際に速度変化を知覚することが確認され, 特にVR条件で高い知覚率(VR: 11名, スクリーン: 9名)が示された. 知覚タイプは「瞬間的」と「持続的」な速度上昇に分類された. この結果は, 足裏支持感覚の消失が自己位置感覚の信頼性を低下させ, 視覚情報への依存度を高めるた. ベクションを介した速度知覚を強調した可能性を示唆する. また, VRでの高い知覚率は, 広い視野角/没入感が支持感覚の変化と相互作用し, 速度知覚の変調を増幅させたことも示唆する. 本研究は, 自己運動知覚における視覚と体性感覚の統合メカニズム理解に重要な知見を提供する.

雑誌名
インタラクション2026論文集
© 情報処理学会 2026
論文ID
2A03
ページ
540-543
発行日
2026年2月20日
発行所
発行人 一般社団法人 情報処理学会
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