文献情報
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| インタラクションを通した能動的知覚のための最適不整合の探求 | |
| 著者 | |
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| アブストラクト | |
本研究は,現代のデジタル体験において排除されがちな不快や混乱を,ロジェ・カイヨワの定義する眩暈体験であるイリンクスとして再構築し,これをジャン・ピアジェの発生的認識論における認知的不均衡のトリガーとして用いることで,ユーザーの能動的な知覚を促進する手法を提案するものである.既存のHCI分野では,ユーザビリティの向上を目的として認知的摩擦を最小化する傾向が主流であるが,これはユーザーを受動的な同化のプロセスに留まらせる弊害を持つ.本研究では,筆圧と視覚回転を連動させたドローイングシステムを開発し,京都精華大学内にて体験者の認知プロセスを検証した.実験の結果,本システムは体験者の既存の認知シェマを揺るがし,強力な認知的不均衡を引き起こすことに成功した.筆圧の変化によって視界が崩壊するフィードバック構造は,一部の体験者には知覚の再構成を促す心地よい違和感として受容されたものの,多くの体験者にとっては制御不能なエラーとして処理され,早期の離脱や学習性無力感に近い反応を招く傾向が見られた.本稿では,これらの多様な反応の分析を通じ,イリンクスを能動的な知覚へと昇華させるために必要な,ハントの提唱する最適不整合と,環境内のアフォーダンスの重要性について論じる. |
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| 雑誌名 | |
| インタラクション2026論文集 © 情報処理学会 2026 |
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| 論文ID | |
| 2B42 | |
| ページ | |
| 710-713 | |
| 発行日 | |
| 2026年2月20日 | |
| 発行所 | |
| 発行人 | 一般社団法人 情報処理学会 |
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