情報処理学会 インタラクション2026

文献情報

タイトル
水の撥ね掛けを入力として扱う空中像インタラクションの提案
著者
  • 長田 空大(法政大学)
  • 秋山 凜太朗(法政大学)
  • 小池 崇文(法政大学/RealImage Inc.)
アブストラクト
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我々にとって水を掛ける行為は日常的な動作である.一方,飛散した水が表示機材や光学素子に付着すると故障等のおそれがある.このため,水の撥ね掛けを入力として扱うには,飛沫対策を講じつつ水が通過する空間を確保できるように,機材の配置と運用を設計する必要がある.しかし,この条件が装置設計と運用を複雑化し,入力手段としての普及を妨げてきた.本手法は,Retro-re?ective Mirror Array(RMA)を用いて空中像を提示する.RMAにより像の近傍に機材を置かない構成とすることで,水が表示機材や光学素子へ到達しにくい配置を実現し,濡損に起因する機材の故障リスクを低減する.さらに,水が照明光を横切る際に生じる局所的な輝度変化をイベントカメラで計測し,通過する高さと入力強度を推定する.推定結果を空中像の映像に反映し,水の通過位置に対応する領域の映像をリアルタイムに更新することで,水の撥ね掛けと映像変化の対応が知覚できる操作体験を提示する.9名による主観評価では,操作の気持ちよさ,新規性,再体験意欲が高く評価された一方,没入感と入力位置の分かりやすさには改善の余地が見られた.以上より,本手法は水の撥ね掛けを映像変化へ対応付ける体験を成立させるとともに,空中像提示と実世界の流体を統合したインタラクションを提示する.

雑誌名
インタラクション2026論文集
© 情報処理学会 2026
論文ID
2P91
ページ
895-899
発行日
2026年2月20日
発行所
発行人 一般社団法人 情報処理学会
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