情報処理学会 インタラクション2014

文献情報

タイトル
JackIn: 一人称視点と体外離脱視点を融合した人間-人間オーグメンテーションの枠組み
著者
  • 笠原 俊一(ソニー)
  • 暦本 純一(東大/ソニーCSL)
アブストラクト
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本論文では,JackInと呼ぶ,人間が他の人間の環境に没入し,その状況や体験を共有したり共同作業を行ったりする際のインタラクションの枠組みを提案する.このようなインタフェースは,現場の作業を遠隔地の専門家が支援したり,現地での体験を他の利用者に伝送する,遠隔から作業者を誘導する,などの応用に適用できる.Bodyと呼ぶ,実環境にいる利用者の一人称映像を遠隔地の利用者(Ghost)が観測し状況を共有する.さらに,Ghostが自由な視点位置で環境を観測することを可能にするために,一人称映像のシーケンスからSLAMに基づいて空間をモデリングし,擬似的にGhostの視点外から状況を観測することを可能にする「体外離脱視点」を提供する.これにより,GhostはBodyに追従しながらも独立な視点で環境を観測することができ,一人称映像特有のモーションシックネス問題も解決することができる.また,GhostがBodyを効果的に支援できるように,Bodyの視野外にある事物をポインティングするための視覚化技法を提案する.本論文ではこの発想に基づくシステムを試作し,JackInインタフェースの有効性を利用者実験によって確認した.

雑誌名
インタラクション2014論文集
© 情報処理学会 2014
論文ID
14INT001
ページ
1 ~ 8
発行日
2014年2月20日
発行所
発行人 一般社団法人 情報処理学会
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