情報処理学会 インタラクション2020

文献情報

タイトル
MRを用いた組立作業向け支援システムの開発と評価
著者
  • 張 伝揚(文教大)
  • 川合 康央(文教大)
アブストラクト
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日本と中国の高度経済成長期を支えたベテラン職人たちの引退に伴って,工場現場での作業効率の低下が問題になっている.企業は持っているノウハウを若い作業員たちに教えるべきであるが,人材の流動化により,技術を受け継ぐことが難しいのが現状である.近年,AR(拡張現実)とVR(仮想現実)技術の発展により,製品の修理訓練や複雑な作業の運用支援など,産業において大きな役割を果たす可能性があると予測されている.しかし,VRでは,ユーザが完全に仮想世界に没入し,実際の作業と並行して何かをすることが難しい一面がある.ARでは,デジタル情報と実空間の間に接点がない.これらに対し,複合現実(MR)の場合は,仮想空間に取り込まれた情報が現実世界と相互に影響を与え合うことができる.本研究では,デスクトップPCを組立対象として,従来のマニュアルを用いた組立作業のタスクを分析して得られたパーツの認識と配置過程においてデスクトップPCの組立経験のない初心者でも容易に組立できるMRシステムの開発と,マニュアルを用いた作業にと比べて,HoloLensを使ったMRシステムを導入した場合にどれだけ効率を上げられるかを定量的に評価する手法を提案する.

雑誌名
インタラクション2020論文集
© 情報処理学会 2020
論文ID
2B-58
ページ
693-696
発行日
2020年3月2日
発行所
発行人 一般社団法人 情報処理学会
住所 〒101-0062 東京都千代田区神田駿河台一丁目5番地 化学会館4F
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