情報処理学会 インタラクション2016

文献情報

タイトル
携帯端末を利用するアドホックな対面協調作業のためのカメラを活用した方向認識手法
著者
  • 塩見 和則(立命館大)
  • 高田 秀志(立命館大)
アブストラクト
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スマートフォンやタブレット端末を持ち寄って行う対面協調作業では,端末に保持している電子データやWeb検索をして収集した情報をその場で相手に共有したくなるような場面がある.このような場面において,参加者間で容易に情報を共有できるようになると,円滑に作業を進めることができる.これまでに,参加者間の情報共有支援として,固定機器を利用した環境が提案されているが,前触れなく発生するアドホックな対面協調作業では,あらかじめ作業場所を予測することができないため,各参加者が所持している端末間で情報共有を支援することが望ましい.本研究では,参加者が所持している端末の画面上で指をはじく操作(フリック操作)による情報送信方法に着目した上で,他端末の方向を認識するための手法を提案する.提案する方向認識手法では,端末内蔵のカメラとセンサを活用しており,端末同士を互いのカメラに映るように向き合わせるだけで方向認識が可能である.本手法において,フリック操作によって期待した相手にどの程度情報を送ることができるかを評価したところ,正しい相手に送ることができる割合が最大で70%程度であった.また,送信先の決定方法を見直すことにより,送信精度の向上が見込めることがわかった.

雑誌名
インタラクション2016論文集
© 情報処理学会 2016
論文ID
3B38
ページ
917-923
発行日
2016年2月24日
発行所
発行人 一般社団法人 情報処理学会
住所 〒101-0062 東京都千代田区神田駿河台一丁目5番地 化学会館4F
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